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[ELCTR1ST] セルフライナーノーツ
ここではELCTR1STをより楽しめるような情報・裏話などを、メンバーのセルフライナーノーツという形式で紹介します
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トールエサキ(プロジェクト管理・モジュラーシンセ・ミニマル担当): 共同で音源を作るにあたって、コンピレーションのように楽曲が完全に独立した形ではなく、各々の音楽性が混ざり合った音源にしたいというゴールがあった。 リリース日は決まっていて使える時間は4ヶ月。 初めから案を出しながら完成形を直接目指すと間に合わない恐れがあっため、アルバムのための楽曲を各々が作成し、集まった音源データをメインコンポーザーが完全に素材として扱うという、制作上の停滞が発生しづらい手法を取ることにした。 個のエゴに重きを置かず、全てをコントロールしないという進め方はセッションでの作曲に近かったのではと今では思う。 結果、仕上がった音源は特定ジャンルに依存しないものとなった。 モジュラーのミニマルリズムがポップに仕上がること、ギターの音が電子音郡の中で特別輝くことなど、製作開始時には想像もしていなかった。 まずは何も考えず、次にこのような化学変化が存分に発揮されていることを頭において聴いてもらえるとより楽しめると思う。
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有間シン(ギター・ノイズ・シューゲイザー担当): テクノやモジュラーシンセの界隈の楽曲を聴き慣れている人からすると、ギターがいるというのは異質なことだと思います。いったい完成系はどうなるのか我々にも分からず、しかし未来に興奮しながら制作がスタートしました。 元々はトールエサキBandとしてライブすることから出会った我々が音源を制作するとなった時、選択したのはそれぞれが制作したトラックを素材としてなおk君がまとめていくという体制でした。 言わばリミックスを制作段階でしてしまうということです。 ギタリストとして、しかもジャズマスターを買った直後の自分はとにかくファズを踏みたいモードで、気付くとシューゲイザーまで作っていました。癖です。ファズと多重録音の音の壁がないと安心して眠れません。 シンセを使っても足元にはエフェクターが並びます。ディレイの発振がないとこれもまた眠れません。お陰様で快適に眠れました。 とんでもなく異質な要素まで持ち込みましたが、ぶつかることなく調和したのはなおk君の卓越したトラックメイクと、そして全員の覚悟とすら言える柔軟性ゆえでしょう。 集中して聴かれることに耐えうる強度と日常に溶け込むミニマルさを併せ持つ作品に仕上がったELCTR1ST、パッケージまでこだわってますので是非手に取ってもらいたいです。
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なおk(メインコンポーザー・エレクトロポップ担当): メンバーが作った楽曲を素材として扱い全トラックを生成。スケジュールの関係もありましたが、アルバムを0→1で作るにあたりこの手法はあまり聞かないのではないでしょうか。 高校生の頃iPhoneのDJアプリで大好きな曲をジャンル関係なく繋げ遊びまくっており、その経験がかなり活きています。 再生ボタンを押せばわかりますが、つまりはそれに近い作り方だったりします。 メンバーが提出したトラックの一部フレーズと僕が前もって作ったトラックの303フレーズがピッタリ当てはまったり、そんなマリアージュを経てELCTR1STは成り立っています。 そしてそしてジャケットも制作担当させていただきました。姉が飼っている猫が混ざり込んでいます。 さて、特殊な手法ゆえかなり自由に制作しています。 初めて扱うギターの音や自分ではチョイスしなかったであろう電子音は僕だけでは思いつかないアイデアに繋げてくれました。 そうして仕上がったアルバムです。 ちょうど良い音量を探しながら聞いてみてください。
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